砂漠に堕ちた男には、記憶がない。大介と名付けられた男は自分を拾ってくれた兜甲児と意気投合する。その後、未確認空中現象が地球に襲来、地球の希望マジンガーZも破れ絶対絶命の中、巨大ロボット・グレンダイザーが現れ、未確認戦力を撃退する。乗っていたのは大介。彼は故郷を追われた宇宙の王子デュークフリードだったのだ。
ベガ星連合軍を撃退したデュークだが、我を忘れてリヤドから飛び去り、絶海孤島・逢神島へと不時着する。後を追ってきた甲児に、グレンダイザーを暴走させ大事な人を失った過去を打ち明ける。グレンダイザーに誘われ踏み入った遺跡で、島の巫女ヒカルと出会ったのも束の間、デュークの両親の仇であるカサドが地球を強襲する。
卑劣なカサドに燃え上がるデュークの怒り。それはグレンダイザーを再び暴走させかけるが、デュークは甲児との約束を思い出し踏みとどまる。再びグレンダイザーに乗ってしまったことを悔やむデュークを感謝の歓声が暖かく包む。地球を救ったデュークを光子力研究所の一同は歓迎するが、弓教授は宇宙人であるデュークに・・・
フリード星の幼なじみ・ナイーダとの再会。ナイーダが歌う故郷の歌はデュークに束の間の安らぎをもたらす。しかし、彼女は弟・シリウスの仇としてデュークに近づいたのだった。果たすべき使命とフラッシュバックする遠い記憶、愛憎相半ばした兇刃が迫る。突き付けられた刃に抗えないデュークへ残酷な真実が明かされる。
デュークの妹・マリアが、兄を追って地球にやって来た。しかし、恒星間飛行といった技術がない未開の惑星・地球を、マリアは少女らしい傲慢さで見下す。喧嘩を売られて黙っていられない甲児。地球がフリード星に劣っていないところを見せようと奮起する中、ベガ星連合軍が襲来する。危機に直面し助け合う地球人を見てマリアは・・・
デュークの親友ともいうべきスターカーの女騎士・テロンナが地球に降り立った。これまでのベガ星連合軍と違い、正々堂々の勝負を持ちかけるテロンナに対峙するデューク。フリード星を滅ぼした惑星大罪人と決めつけ断罪するテロンナだったが、交えた剣から感じたのは、真っすぐ頑なで強く優しいあの頃のままのデュークだった。
逢神島では超古代遺跡の調査が進み、グレンダイザーとの関係が明らかになろうとしていた。一方、ベガスターには科学長官ズリルが着任し、グレンダイザー攻略の切札となる新兵器を投入する。想定外の戦場へ引きずり込まれ、大苦戦するグレンダイザー。遺跡の深部で未来を視たマリアは、ヒカルからこの星を護る力を託される。
「フタリダケデアイタイ」。円盤獣に浮かび上がったメッセージを受け取ったデュークは、地球に降りて来たルビーナと浅草で再会する。フリード星での惨劇の事実を語り悔いるデュークと、彼に寄り添おうとするルビーナ。しかし、そこへテロンナが現れ、デュークをつけていた甲児たちも加わり、二人の想いとは別に事態は混迷して行く。
ルビーナの邂逅は弓教授の疑心を招きデュークは監禁されてしまう。新型マジンガーの完成を間近にして直接攻撃を受ける光子力研究所。ブラッキー隊長率いる近接戦闘部隊に侵入され所内は戦場と化す。すんでのところをデュークは宇門に救われグレンダイザーで出撃。そこで待っていたのは、憎しみの炎を氷の刃に変えたテロンナだった。
次々と所員が倒れていく中、甲児と弓教授は未完成の新型マジンガー起動に全てを賭ける。一方、逢神島にはデュークを狙う仮面の男が待ち構えていた。テロンナを守るため離れた隙にグレンダイザーは奪われてしまい、火の海に包まれる逢神島。一時休戦し共闘するデュークとテロンナ。しかし、仮面の男の執念は二人を圧倒し・・・
超ベガ曲射砲の直撃で、ベルリンが消滅した。地球には不安と悪意が蔓延し、その矛先はデュークに向けられつつある。ルビーナはデュークと密かに契り、ベガ王家とフリード王家を結びつけることで、これ以上の争いを止めようとしていた。一方、光子力研究所の仲間を失い、甲児とさやかはベガ星連合軍への復讐を誓うのだった。
ワシントンまで攻撃を受け地球では、グレンダイザーをベガ星連合軍に差し出そうとする厭戦機運が高まる。超ベガ曲射砲を破壊すべく、甲児たちはヒカルの協力を得て宇宙へ出撃する。迎え撃つベガスターからは最強のベガ獣が。甲児に背中を押されデュークはルビーナの元へ。そこへテロンナもまた。月で三者の思いが交錯する。
赤い花が散った。怒りに飲み込まれたデュークは、再びグレンダイザーを暴走させてしまう。デュークを殺さなければグレンダイザーは止まらないのか?甲児に選択の時が迫る。